「引きこもりの家族にどう向き合えばいいのかわからない!」
「家族だけでは限界を感じている…」
引きこもりの問題は本人だけでなく家族全員にとって大きな負担です。
そして、ストレスを我慢し続けると自身の健康を損ない、家族全員が心の病になってしまうかもしれません。
そこで本記事では、引きこもりに対して家族ができることを解説。引きこもりの支援方法や接し方などを紹介します。
この記事でわかること
こんな人におすすめの記事です
- 家族が引きこもり状態にある人
- 引きこもりのサポートで心が疲れ切っている人
- 引きこもりに対する家族の接し方がわからない人
引きこもりのサポートで心が疲れ切っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
まずは引きこもりをサポートする家族のストレスケアを
引きこもり状態にある家族を支えることは、精神的・身体的なストレスがとても大きいです。
家族としての責任感や「何とかしなければ」というプレッシャーから、支える側が心身ともに疲弊してしまうことも珍しくありません。
しかし、引きこもりを支える家族の健康も、本人をサポートする上で不可欠です。
「辛い」「疲れた」と感じるのは自然なことであり、それを我慢し続けると自身の健康を損なう可能性ががあります。
引きこもりをサポートする家族向けの支援やカウンセリングの利用も検討しましょう。同じ悩みを持つ人たちと共感し合い、孤独感を和らげられます。
また、意識してリフレッシュできる時間を作ることもおすすめです。好きな趣味に没頭したり、信頼できる友人と話をするだけでもストレスを軽減できます。
「自分を大切にすることは、家族全体のためになる」という意識を持ち、自身のケアを優先しましょう。
専門家があなたの家族に寄り添います。
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引きこもりに対して家族ができること5選
ここでは引きこもりに対して家族ができることを5つ紹介します。
引きこもりに対して家族ができること5選
全部行う必要はありません。できることから少しずつ始めてみましょう。
まずは理解することから始める
引きこもりとはどのような状態にあるか、家族が理解してあげることは大切です。
引きこもり状態にある人は、孤独や不安、自己否定感を抱えていることが少なくありません。
家族が理解を示さずに「なぜこうなったの?」や「怠けているだけでは?」といった責めるような態度を取ると、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。
一方で、「何があったのかを知りたい」「辛いときはいつでも話していいんだよ」という姿勢を見せることで、本人が少しずつ安心感を得て、心を開いてくれるようになります。
具体的には、話すより「聴く」を意識するようにしましょう。
本人が自分の言葉で話したいと思うタイミングを待ち、会話を始めるときは否定や批判を避け、共感する言葉を使うことが大切です。
- よくここまで頑張ってきたね
- 自分の気持ちを話してくれてありがとう
- 私もそんなことがあったら同じように感じると思う
- 気づいてあげられなくてごめんね など
上記のような言葉を参考に声をかけてみましょう。
焦らず少しずつコミュケーションをとる
引きこもり状態の人とのコミュニケーションは、焦らず少しずつ進めることが大切です。
一気に状況を改善しようとするのではなく、本人のペースに合わせて少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
また、引きこもり状態にある人は、コミュニケーションに対して強い不安や抵抗を感じています。
このような状況で急なコミュニケーションを求められると、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。
家族が焦るあまり、無理に外出を促したり過剰な期待を押し付けると、関係が悪化するかもしれません。
まずは、毎日の「おはよう」「おやすみ」「ご飯できたよ」など、短い言葉をかけることから始めましょう。
会話が成り立たなくても、声をかけ続けることで「気にかけてもらっている」という安心感を与えられます。
過保護・過干渉を避ける
引きこもり状態にある本人と接するとき、家族として注意すべきことの一つが「過保護・過干渉を避ける」ことです。
過剰な干渉は本人の自立を妨げたり、関係性を悪化させたりする可能性があります。
家族が何でも先回りして解決してしまうと、本人が問題に直面して解決する力を育ちません。
例えば、外出の手配や日常の家事をすべて家族が行うと、本人が「自分でやらなくてもいい」と感じてしまいます。
本人が何かを選択しようとしたときは、意思を尊重しましょう。「自分で決められた」と感じることが自信につながります。
また、自分で行動したり挑戦した場合は、どんなに小さなことでも褒めてあげましょう。
褒めてあげることで自尊心が高まり、また何か挑戦してみようという気になります。
社会との繋がりを作ってあげる
引きこもり状態から社会に復帰するためには、家族が社会との繋がりを作ってあげることが大切になります。
引きこもりの原因の一つは、「孤独感」や「社会に必要とされていないと感じる」ことです。
社会との接点を持つことで孤立感が薄れ、自己肯定感が少しずつ高まります。
しかし、本人にとって社会と繋がりをもつことは心理的ハードルが高いため、無理なく自然に繋がりを作れるよう家族がサポートしてあげましょう。
ゲームが好きな場合は、オンラインゲームのコミュニティや関連イベントへの参加をサポートするなどがあります。
専門家に相談する
引きこもりの問題を家族だけで解決しようとするのは大きな負担になります。
専門家や支援施設に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。
家族が懸命にサポートしていても、専門的な知識や第三者の客観的な視点がなければ、引きこもりの状態がなかなか改善しません。
特に、引きこもりが長期化している場合や本人とのコミュニケーションが難しい場合、専門の支援施設を利用することを検討してください。
たとえば、就労・学習・自立支援を行う全寮制の施設では、専門スタッフが個別に対応し、本人が安心して社会復帰を目指せる環境を提供しています。
就労支援サービス「らいさぽ」では、寮生活を通じて就労や学習、自立を支援しています。
また、6ヵ月~1年後には自身で収入を得られるようになり、寮費についても本人負担ができる可能性もあります。
家族も安心して支援を受けられる体制が整っているため、まずは無料相談を受けてみましょう。
引きこもりに対する家族の接し方
引きこもりをサポートする家族のストレスケアの大切さがわかったところで、ここからは引きこもりに対する家族の接し方をポジション別に3つ紹介します。
【ポジション別】引きこもりに対する家族の接し方
引きこもりの家族と上手くコミュニケーションがとれない方は、自分の立場に合わせて接し方を変えてみましょう。
父親の場合
これまで子育てに積極的に関わってこなかった父親は、引きこもりの家族に対してどう接して良いかわかりません。
しかし、これまで母親に任せきりだった父親でも、今からできることはたくさんあります。
「何もしてこなかったから口出しできない」と自分を責める必要はありません。
むしろ、今まで家庭と一定の距離を取ってきたからこそ、客観的に見れる部分もあります。母親とは異なる距離感や接し方で、家庭内のバランスを整えることが大切です。
とはいえ、「父親として威張る」「無理矢理子どもを部屋から引きずり出す」などの行動は逆効果になります。
大切なことは、子どもに「父親と母親がそれぞれ違う価値観で自分を支えている」と感じてもらうことです。様々な視点があれば、家庭全体が引きこもり問題に向き合いやすくなるでしょう。
母親の場合
母親は子どもと過ごす時間が長いため、引きこもりの問題を自分の責任だと思い込んでしまう場合があります。
しかし、母親がすべてを背負い込む必要はありません。一番の理解者であろうとせず、子どもの異なる価値観を受け入れ、適度な距離感を保つことが大切です。
子どもとの関係が近すぎると共依存に陥り、問題解決が難しくなる場合もあります。
大切なのは、「嫌われる覚悟を持つこと」と「父親を巻き込み、家族全員で向き合うこと」です。
また、母親自身が趣味や仕事など「自分の世界」を持ち、「楽しく生きている姿」を見せましょう。
子どもが自分のせいで親の自由を奪ってしまっている、という罪悪感を和らげてあげられます。
兄弟姉妹の場合
引きこもりの兄弟姉妹として大切な役割は、「引きこもり問題に向き合う親を支えること」です。
兄弟姉妹が直接本人と会話したり外出を促したりするのも良いですが、よほど仲が良い関係でなければ拒絶されます。
直接本人と話ができない場合は、親に対して客観的なアドバイスやメンタルケアなどで間接的に引きこもりの兄弟姉妹をサポートしましょう。
また、自分の人生に集中すべき貴重な時間を兄弟姉妹のために割いている自分を褒めてください。
そして、親に必要以上に支援を求められる場合は、自分の人生を犠牲にしてまでサポートする必要はありません。できないことは、はっきり親に伝えましょう。
兄弟姉妹ができることは親に比べて限られますが、親の相談相手となり、時に厳しい意見を伝えることで、引きこもりの問題は解決に向かいます。
親と適度な距離感を持って支えてあげましょう。
引きこもりを持つ家族からのよくある質問
ここからは、引きこもりを持つ家族からのよくある質問を3つ紹介します。
引きこもりを持つ家族からのよくある質問
疑問はここで解消しておきましょう。
引きこもりはいつか自然に治るのでしょうか?
引きこもりが自然に治るケースもありますが、多くの場合、本人の努力だけでなく家族や専門家の支援が必要です。放置すると孤立してしまい、問題が悪化するリスクが高まります。
家族としては、本人が安心感を持てる環境を整えつつ、適切なタイミングで専門家に相談することをおすすめします。
早期の対応が、本人の回復と家族全体の負担軽減につながるでしょう。
本人とどう接すればいいかわかりません。何を話せばいいですか?
本人と接する際は、無理に話しかけるのではなく、「そばにいる」安心感を伝えることが大切です。
短い挨拶や「おはよう」「おやすみ」といった声がけを日常的に続けましょう。
また、本人が興味を持ちそうな話題(趣味や好きなもの)を軽く振るのも効果的です。
話をしてくれたら、内容を否定せず、「そうなんだ」「話してくれてありがとう」と受け止める姿勢を心がけてください。焦らず、少しずつ信頼関係を築いていくことが大切です。
家族全員が疲れてしまっています。このままで大丈夫でしょうか?
引きこもりをサポートする家族が疲れている状態が続くと、サポートにも影響が出てしまいます。
また、引きこもりのサポートだけでなく、家族自身の心のケアも大切です。
家族向けの支援制度やカウンセリングを利用し、専門家の力を借りながら負担を軽減してください。
家庭内で負担を分担し、リフレッシュの時間を持つよう心がけましょう。家族が健康でいることが、引きこもり問題の解決に繋がります。
まとめ:引きこもりを支える家族のケアも大切
今回の記事では、引きこもりに対して家族ができることを5つ解説しました。
引きこもりに対して家族ができること5選
できることから少しずつ取り組み、サポートに限界を感じたら無理をせず専門家に相談しましょう。
特に、引きこもりが長期化している場合や本人とのコミュニケーションが難しい場合、専門の支援施設を利用することを検討してください。
自分一人で抱え込まず、サポートを受けながら少しずつ引きこもりから抜け出す方法を探しましょう。
あせる気持ちはあると思いますが、一歩ずつ解決していくことが大切です。
引きこもりでお悩みの方は「らいさぽ」までお気軽にご相談ください。