
第1章 小学生にとっての新学期とは何か
新学期は大人にとっては区切りや節目として理解しやすいものですが、小学生にとっては生活世界そのものが入れ替わる出来事でもあります。教室の場所、座席、クラスメイト、担任の先生など、日常を支えていた要素が一斉に変わることで、安心の基盤が揺らぎやすくなります。
小学生はまだ自分の不安を論理的に整理して説明する力が十分に育っていないため、変化による戸惑いがあっても「なんとなくイヤ」「わからないけど行きたくない」という表現になりやすい傾向があります。その曖昧さが誤解を生むこともありますが、背景には環境への適応負荷が存在している場合があります。
第2章 クラス替えと担任変更が与える影響
小学校ではクラス替えが大きなイベントになります。仲の良かった友だちと離れる可能性や、新しい人間関係を築かなければならない状況は、子どもにとって予測不能な出来事です。とくに人間関係に敏感な子ほど、期待と同時に強い緊張を抱えることがあります。
担任の先生の存在も大きな要素です。前年に安心していた先生から変わることで、教室の雰囲気やルールが変化します。その変化が合わない場合、居心地の悪さを感じやすくなり、それが積み重なることで登校への抵抗感につながることがあります。
第3章 小学生特有の「安心の土台」
小学生の心は、日々の繰り返しの中で安心を形成しています。同じ友だち、同じ先生、同じ教室という予測可能な環境があることで、挑戦にも向かいやすくなります。その土台が揺らぐと、小さな出来事でも大きな不安として感じられることがあります。
たとえば発表の機会が増えたり、係活動が変わったりするだけでも、負担に感じる子は少なくありません。しかし本人はそれを「怖い」「不安だ」と言葉にできず、結果として体の不調や沈黙という形で表現することがあります。
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第4章 朝になると動けなくなる理由
新学期が始まってしばらくは頑張れていても、緊張が続くことで疲労が蓄積していきます。その状態が限界に近づくと、朝になると急にお腹が痛くなる、涙が出る、支度が進まないといった反応が出ることがあります。
これは突然のわがままではなく、心身がこれ以上の負荷を避けようとするサインである可能性があります。小学生は特に身体症状として不安が現れやすく、その背景を理解しないまま叱責すると、さらに緊張が強まることがあります。
第5章 親が見落としやすいサイン
「昨日までは行けていたのに」という戸惑いは自然な反応です。しかし子どもの中では、少しずつ違和感が積み重なっていることがあります。友だちの名前を出さなくなる、学校の話題を避ける、些細なことでイライラするなどの変化は、安心の揺らぎを示している場合があります。
理由を明確に説明できないこと自体が、小学生の特徴でもあります。そのため「どうして」と詰めるよりも、「何か疲れているのかな」と受け止める姿勢が、安心を回復させる第一歩になります。
第6章 小学生の不登校をどう捉えるか
新学期に不登校が増える背景には、環境変化の集中という構造的な要因があります。小学生の場合、それは未熟さではなく発達段階ゆえの自然な反応と捉えることもできます。変化に対して敏感であることは、弱さではなく特性の一部でもあります。
大切なのは、登校できるかどうかだけで評価しないことです。安心がどのように揺らぎ、どのように回復していくのかという過程に目を向けることで、子どもは再び動き出す力を取り戻していきます。立ち止まる時間を責めるのではなく、再調整の期間として支える視点が求められます。







