コラム

コラムトー横キッズとは?歌舞伎町に集まる理由・実態・カルチャーを解説

近年、SNSやネットニュースで頻繁に取り上げられている「トー横キッズ」という言葉をご存じでしょうか?

特に歌舞伎町エリアを中心に集まる若者たちを指すこのスラングは、単なるインターネット発の流行語ではなく、現代の若者文化や社会問題を象徴する存在として注目されています。

「彼らはなぜ歌舞伎町に集まるのか?」「どんな背景があるのか?」と気になる方も多いでしょう。

また、トー横キッズの存在には、社会全体が見過ごしてきた課題や、彼らが抱える悩みが浮き彫りになっています。

この記事でわかること

この記事を通じて、トー横キッズの存在が映し出す現代社会の一面を一緒に考えてみましょう。

トー横キッズとは?

「トー横キッズ」とは、東京都新宿区歌舞伎町にある「新宿宝ビルの(トー横)」周辺に集まる若者たちを指す言葉です。

主に、中学生や高校生などの10代後半から20代前半の若者が中心で、SNSやネット掲示板でこの言葉が広まりました。

彼らは家庭や学校など、自分が属するべき場所を見つけられなかったり、社会の中で孤独感を抱えたりする中で、歌舞伎町という街を居場所として選んでいます

「トー横」という場所は、同じ境遇を持つ若者たちが自然と集まることで形成された「非公式のコミュニティ」とも言えるでしょう。

また、飛び降り自殺や性暴力などが頻発したことでも注目を集めており、若者の孤独や社会問題の一端を反映しています。

トー横キッズの特徴は?

必ずしもすべてのトー横キッズに当てはまるわけではありませんが、一般的に、以下のような特徴を持つ若者がトー横キッズと呼ばれることが多いです。

  • 10代後半から20代前半
  • “地雷系”ファッション
  • SNSを活用
  • 路上や近くの安いホテルなどで寝泊まり
  • 喫煙や飲酒、集団でたむろする

10代後半から20代前半の年齢

トー横キッズと呼ばれる若者の多くは、10代後半から20代前半の年齢層に集中しており、特に未成年や高校を卒業したばかりの世代が数多くいます。

特に日暮れごろになると、多くのトー横キッズが大きな荷物を手に集まってきます。

彼らの多くは、学校や家庭での問題を抱えている場合があり、そうした背景が彼らをトー横という場所に引き寄せている可能性が高いです。

“地雷系”ファッション

トー横キッズの中には、“地雷系ファッション”と呼ばれる独特のスタイルを取り入れている若者も目立ちます。

地雷系ファッションとは、モノトーンやピンクを基調にした服装に、フリル、レースや厚底のブーツなどを取り入れた甘辛ミックスなスタイルのことを指します。

見た目で自分を表現すると同時に、孤独感や生きづらさを反映させている場合もあります。

同じ趣味や格好をする仲間として、仲良くなることも多いようです。

SNSを活用

トー横キッズにとってSNSは欠かせないツールです。

彼らはTwitterやInstagram、TikTokなどを利用し、自分たちの日常や活動を投稿しています。

また、SNSを通じて仲間を募ったり、情報を交換したりすることも一般的です。

一部のトー横キッズは、自分たちの生活や歌舞伎町での出来事をライブ配信することもあり、そうした投稿が拡散されることで彼らの存在が広く知られるようになりました。

路上や近くの安いホテルなどで寝泊まり

トー横キッズの多くは、家庭や安定した住居を持たない場合があり、路上や歌舞伎町周辺の安価なホテルで寝泊まりすることが少なくありません。

歌舞伎町という繁華街には24時間営業の飲食店や娯楽施設が多いため、一晩をそこで過ごすことができる環境が整っています。

また、仲間同士でお金を出し合い、カラオケやネットカフェなどで夜を明かすこともあります。

喫煙や飲酒、集団でたむろする

トー横キッズの中には、深夜の歌舞伎町で喫煙や飲酒をする若者が見受けられることがあります。

こうした行為は、未成年の場合違法行為にあたることもありますが、歌舞伎町の特殊な環境ではそれが黙認される場合も多いです。

また、集団で路上にたむろしながら会話やSNSを楽しむ姿もよく見られます。

これらの行動は、周囲から批判的な目で見られることもあり、トー横キッズの存在が社会問題として取り上げられる要因の1つとなっています。

トー横キッズが抱える問題の根本は?

トー横キッズが抱える問題の根本には、家庭、学校、社会の中で「安心できる居場所」を失っていることがあります。

家庭では親との不和や経済的困難、虐待やネグレクト(育児放棄)などで安心感を得られず、学校ではいじめや不登校、学業への挫折によって孤立しています。さらに、社会全体からも「役に立たない存在」と見られる疎外感を感じており、頼れる大人がいない孤独な状況に追い込まれています。

こうした環境の中で、歌舞伎町の「トー横」という自由で多様な場所を一時的な逃げ場として選ぶ若者が増えています。

トー横キッズが抱える問題の詳しい内容については、記事の後半に書かれているので要チェックです。

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トー横キッズが生まれた背景

まず、正確な記録はありませんが、「トー横」に若者が集まり始めたのは2017年頃からだと言われていおり、「トー横キッズ」という言葉が注目を集め始めたのは、2020年頃からだとされています。

では、そもそも、どのようにしてトー横キッズは誕生したのでしょうか。

3つの観点から詳しく解説します。

  • 新型コロナウイルスによる影響
  • ネットカルチャーの発展とSNSの普及
  • サブカルチャーとのつながり

新型コロナウイルスによる影響

トー横キッズという現象が特に注目されるようになったのは、新型コロナウイルス感染症が流行した2020年以降です。

緊急事態宣言や外出自粛が続く中で、学校の休校や家族間のストレスが増加し、家に居場所を見つけられない若者が街に出るようになりました。

また、アルバイトの減少や経済的な困窮も重なり、路上生活を余儀なくされる若者たちが増加。

歌舞伎町のような24時間営業の街が、彼らの避難場所となっていったのです。

コロナ禍による社会の分断や貧困は、トー横キッズの増加に拍車をかけたと言われています。

ネットカルチャーの発展とSNSの普及

トー横キッズが現れる大きな要因の1つに、SNSの普及があります。

2000年代後半から、TwitterやInstagramなどのSNSが若者たちの間で広がりを見せ、ネット上での匿名性を生かして居場所や仲間を見つける文化が形成されました。

SNSは、家庭や学校で孤独を感じる若者たちが同じような境遇の仲間を探すツールとして機能しています。

特に、トー横キッズと呼ばれる若者たちは、SNSを通じて「トー横」という場所の存在を知り、そこでリアルなつながりを求めて歌舞伎町に集まるようになりました。

SNSによって広がった情報が、トー横を1つの拠点として形成したと言えるでしょう。

サブカルチャーとのつながり

トー横キッズには、「地雷系」や「量産型」といった若者のサブカルチャーとつながりを持つ特徴があります。

歌舞伎町という自由で多様な雰囲気の街は、彼らが自分のスタイルを受け入れられる場所として機能しています。

さらに、SNS上で地雷系ファッションやトー横に関連する情報が広がり、トー横キッズの文化がオンラインでも注目を集めるようになりました。

そのため、SNSで発信されるトー横キッズの自由な雰囲気や仲間同士の結びつき、そして刺激的な日常に魅力を感じ、「自分もそこに行けば受け入れられるかもしれない」「自分も仲間に加わりたい」と思う若者たちもトー横を訪れるようになりました。

トー横キッズが歌舞伎町に集まる3つの理由

コロナ禍やSNSの普及を経て増加するトー横キッズ。

具体的に、どのような想いがあって歌舞伎町に集まっているのでしょうか。

以下では、集まる主な理由を3つ詳しく解説します。

  • 不安や恐怖から逃れるための居場所
  • 同じ悩みを持つ仲間とつながれる
  • 満たしたい承認欲求がある

1.不安や恐怖から逃れるための居場所

多くのトー横キッズは、家庭や学校での居場所を失った若者たちです。

家庭内での虐待や親子関係の不和、学校でのいじめや不適応など、さまざまな理由から、彼らは自分が安心できる環境を見つけられないまま孤独を抱えています。

路上やトー横で過ごす時間は、家庭や学校の縛りやプレッシャーから解放され、自分らしくいられるひとときなのです。

また、歌舞伎町は日本最大の繁華街であり、ネオン街や夜の喧騒が広がる非日常的な空間です。

日々の生活にうんざりしている若者にとって、「別世界」に飛び込むような特別な場所では現実の悩みや問題を一時的に忘れられるため、歌舞伎町に惹かれる理由の1つとなっているでしょう。

2.同じ悩みを持つ仲間とつながれる

トー横は、孤独な若者たちが共感し合い、つながりを感じられる場としても機能しています。

抱えている悩みや不安は共通している場合が多く、共通の境遇を持つ仲間と出会うことで、孤独感が和らぎ、自分の居場所を見つけたような感覚を得られます。

また、仲間とともにいることで、彼らは「自分は一人じゃない」という安心感を得ています。

これがトー横に通い続ける大きな理由の1つです。

彼らにとって、トー横で得られるつながりは、家庭や学校では得られなかった「絆」そのものなのです。

3.満たしたい承認欲求がある

トー横キッズが歌舞伎町に集まるもう1つの理由として、「承認欲求」の存在があります。

トー横キッズの中には、SNSで自分の存在をアピールするために「歌舞伎町にいる」ということ自体を投稿し、注目を集めようとする人もいます。

仲間内では「つながりの証明」として、歌舞伎町に集まり、写真や動画をSNSに投稿することがトー横キッズの間では一般的です。

また、引きこもっているだけでは得られないリアルなつながりを求め、外に出て同じ感覚を持つ仲間と関わりたいという思いがあるのでしょう。

周りから声をかけられることが多い環境に心地よさを感じているようです。

「誰かに認めてもらいたい」という欲求を、関わり合えている実感を、歌舞伎町という場所を通じて満たしているのです。

トー横キッズが集まる理由が映す現代の課題

トー横キッズが歌舞伎町に集まる背景には、現代社会が抱える若者の孤独や居場所の喪失という課題が潜んでいます。

現実から逃げたいという気持ち、孤独を共有できる仲間への依存、そして承認欲求の追求が、彼らを歌舞伎町という場所に引き寄せているのです。

また、歌舞伎町は犯罪やトラブルのリスクも伴う環境です。

彼らが安全に過ごせる新しい居場所を提供することが、社会全体の課題として求められています。

トー横キッズが抱える本当の悩み・問題

ここからは、トー横キッズが抱える悩みや問題について、さらに具体的に掘り下げていきます。

トー横キッズの悩みの声

まず、家庭環境の問題として以下のようなものが挙げられます。

  • 親との不和
  • 親の病気・アルコール,薬物依存
  • 家庭内暴力(身体的,精神的虐待・性的虐待など)
  • 家庭の崩壊・親の不在(離婚・ネグレクトなど)
  • 貧困・経済的困難による生活の不安定さ

次に、教育や学校生活での問題として以下のようなものが挙げられます。

  • いじめ・ハラスメント(精神的,肉体的な苦痛)
  • “普通”や“ルール”と合わず馴染めない
  • 不登校経験
  • 教師やスクールカウンセラーの対応不足

トー横キッズと呼ばれる若者たちは、家庭、学校、社会での孤立や疎外感を抱えています。

多くの若者は、家庭内で暴言や暴力、ネグレクトを経験し、安心できる居場所を失っています。経済的な困難や親からの過剰な期待も、家での生活を苦痛にしている要因です。

学校では、いじめや不登校がきっかけで孤立し、教師やカウンセラーから十分な支援が得られず、結果的に自信を喪失してしまうケースが少なくありません。

学校や家庭で否定された経験から、「助けてくれる大人がいない」「話を聞いてくれる人がいない」と感じ、彼らは「普通の社会では受け入れられない」と孤独を深めています。

トー横キッズが関わる問題

  • オーバードーズ(薬物の過剰摂取)
  • 違法薬物への依存
  • 未成年の飲酒・喫煙
  • 援助交際や性被害
  • ネット上での晒しや誹謗中傷
  • 反社会的勢力による搾取
  • 自傷行為や自殺

家庭、学校、社会での孤立から精神的不安定さを持つ彼らは、これらの問題に関わらざるを得ない状況にあります。

まず、「オーバードーズ(薬物の過剰摂取)」や「違法薬物への依存」は、一時的なストレス解消や現実逃避の手段として広がっています。

このような行為は、睡眠薬や鎮痛剤の乱用により命の危険を伴う一方で、違法薬物を提供する反社会的勢力に搾取されるリスクも高まっています。

同様に、「未成年の飲酒・喫煙」も歌舞伎町という夜の街で容易に行われ、健康を蝕む結果となることは少なくありません。

また、「援助交際や性被害」も生活費や居場所を確保するために行われるケースがあり、性的搾取やトラブルに巻き込まれるリスクが非常に高いです。

さらに、「ネット上での晒しや誹謗中傷」が横行しており、仲間内でのトラブルや個人情報の拡散が、彼らの孤立感や精神的な負担を増幅させています。

極めて深刻な問題として、「自傷行為や自殺」に至る若者もおり、リストカットやオーバードーズが仲間内で拡散され、負の連鎖が生まれることもあります。

トー横キッズに今必要な支援

トー横キッズが関わるこれらの問題は、単なる個人の選択ではなく、家庭環境や社会のサポート不足など、複雑な背景が絡み合っています。

彼らが安全に過ごし、再び社会とつながるためには、次のような対策が必要です。

  • 安心できる居場所の提供
  • 心理的なサポートの充実
  • 教育や就労支援
  • 社会的な偏見をなくす取り組み
  • 早期発見・介入のための支援ネットワーク

安心できる居場所の提供

まず第一に、若者たちが安心して過ごせる居場所を提供することが不可欠です。

家庭や学校で居場所を見つけられない若者にとって、地域のコミュニティセンターや若者向けのフリースペースがあれば、孤独を感じずに済むでしょう。

また、深夜でも利用可能な安全な空間を整備することで、路上や危険な場所で過ごすリスクを減らすことができます。

心理的なサポートの充実

次に、孤独感や自己否定感を抱える若者たちへの心理的なサポートも重要です。

無料で利用できるカウンセリングや相談窓口を拡充し、若者たちが抱える悩みを気軽に話せる環境を整えることが求められます。

また、SNSなどのオンライン窓口を設ければ、より多くの若者が支援にアクセスできるようになるでしょう。専門家によるトラウマケアや精神的なサポートを行うことで、自己肯定感を取り戻す助けにもなります。

教育や就労支援

さらに、教育や就労支援を充実させることも欠かせません。

不登校や学業の中断で進学の道を閉ざされた若者たちには、フリースクールや夜間学校での学び直しの機会を提供する必要があります。

また、若者一人ひとりの特性や能力に応じた職業訓練や就労支援プログラムを導入することで、社会復帰への道筋をつくることができます。

インターンシップや職業体験を通じて、働くことへの自信を養い、自分の将来に希望を見いだせるよう支援することが大切です。

社会的な偏見をなくす取り組み

「トー横キッズ」という言葉に象徴されるような、彼らに対する偏見をなくす取り組みも重要です。

若者たちを否定的に見るだけでなく、彼らの背景にある事情や苦しみを社会全体で理解することが必要です。

誹謗中傷や偏見を減らし、彼らを支える文化を広めるための啓発活動を行うことで、社会全体の支援体制が強化されるでしょう。

早期発見・介入のための支援ネットワーク

若者たちが孤立する前に支援を提供できる仕組みも必要です。

学校や地域での早期発見・介入を進めることで、悩みを抱えた若者たちが適切なサポートにつながる可能性が高まります。

福祉機関や支援団体が連携し、それぞれの若者に合った支援を届ける体制を整えることが求められます。そして、支援団体の存在を広く周知し、若者たちがその支援を活用できる環境を作ることが重要です。

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まとめ

トー横キッズが抱える悩みの声は、彼ら個人だけの問題ではなく、家庭、学校、そして社会全体が抱える課題を象徴しています。

「トー横」という場所でしか自分を受け入れてもらえないと感じる若者が増えていることは、私たちが社会のあり方を見直す必要があることを意味しています。

彼らを批判するだけではなく、その悩みの声に耳を傾け、彼らが再び社会とつながるための手助けをすることが重要です。

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