
この記事のポイント
- 小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4,000人で、12年連続で過去最多となっている
- 不登校が増えている背景には、学校生活への不安や生活環境、社会の意識の変化など複数の要因がある
- 不登校の子ども全員が同じ悩みを抱えているわけではなく、一人ひとりの状況に応じた理解が必要
- 専門的な相談や支援につながっていない子どもも約13万6,000人いる
- 校内教育支援センターや教育支援センター、フリースクールなど、学校以外の学びや居場所の選択肢が広がっている
不登校の子どもはどれくらいいる?最新統計で見る現状
不登校の子どもは、近年増加傾向にあります。文部科学省が公表した令和6年度(2024年度)の調査によると、国公私立の小学校と中学校における不登校児童生徒数は353,970人となりました。前年度の346,482人から7,488人増加し、12年連続で過去最多を更新しています。小学生と中学生を合わせると、全国で約35万4,000人が不登校として計上されていることになります。ここでいう不登校とは、心理的、情緒的、身体的、社会的な要因などによって登校しない、または登校したくてもできない状況にあり、年間30日以上欠席した児童生徒のうち、病気や経済的な理由によるものなどを除いたケースを基本としています。短期間学校を休んだ子どもや、欠席日数が基準に達していない子どもは、この人数には含まれていません。
| 項目 | 人数・状況 |
|---|---|
| 小学校 | 137,704人 |
| 中学校 | 216,266人 |
| 小・中学校合計 | 353,970人 |
| 前年度からの増加 | 7,488人 |
| 前年度からの増加率 | 2.2% |
| 1,000人あたりの不登校児童生徒数 | 38.6人 |
ただし、人数が過去最多になったからといって、増加の勢いが毎年同じというわけではありません。令和6年度の増加率は前年度の15.9%から2.2%へ低下しました。新たに不登校として計上された児童生徒数も、9年ぶりに減少しています。一方、全体の人数は依然として多く、学校に通うことが難しい状態が続いている子どももいます。数字を見るときには、単に人数が増えたかどうかだけでなく、増加率や新たに不登校になった子どもの数、支援につながっている割合なども確認することが大切です。また、この統計は令和6年度の状況を示すものであり、2026年の子どもの人数そのものを表しているわけではありません。2026年時点で確認できる最新の全国統計として、調査年度を区別して理解しておきましょう。
小学生・中学生の不登校はどのように増えている?
不登校の人数を小学校と中学校に分けて見ると、中学生の人数が多いことが分かります。令和6年度の調査では、小学校が137,704人、中学校が216,266人でした。中学生は小学生より約7万8,000人多く、学校生活や人間関係、学習面などでさまざまな悩みを抱える子どもがいます。ただし、小学生の不登校も約13万8,000人に上り、決して少ない人数ではありません。以前は不登校というと中学生の問題として捉えられることもありましたが、現在は小学校の段階から学校生活に難しさを感じる子どもがいます。小学生の場合、友達との関係や集団生活への戸惑い、授業についていく難しさ、学校で過ごすことへの不安などが重なることがあります。まだ自分の気持ちを十分に言葉で説明できない年齢でもあるため、周囲が本人の困りごとを把握しにくい場合もあります。
| 学校種 | 不登校の人数 | 1,000人あたり | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 137,704人 | 23.0人 | 5.6%増 |
| 中学校 | 216,266人 | 67.9人 | 0.1%増 |
| 合計 | 353,970人 | 38.6人 | 2.2%増 |
中学生になると、学習内容が難しくなることに加え、友人関係や部活動、進路への不安など、学校生活の中で考えることが増えていきます。小学校から中学校への進学によって環境が大きく変わり、その変化に適応することが難しい子どももいます。また、周囲との比較や成績へのプレッシャー、集団の中で自分の居場所を見つけにくいといった悩みが重なる場合もあります。一方、令和6年度は小学校の増加率が5.6%だったのに対し、中学校は0.1%でした。このように、学校種によって人数や増加の状況には違いがあります。ただし、統計だけで個々の子どもの事情を判断することはできません。年齢や学年だけで原因を決めつけず、子どもがどのような場面で負担を感じているのかを丁寧に確認することが大切です。
不登校の子どもが増えている理由とは
不登校が増えている理由は、一つだけではありません。学校での人間関係や学習への不安、生活リズムの乱れ、心身の状態、家庭環境など、複数の要因が関係している場合があります。文部科学省の資料では、学校生活に対する意欲の低下、不安や抑うつ、生活リズムの不調、学業の不振、友人関係の問題など、学校が把握したさまざまな状況が報告されています。例えば、友達との関係に悩んでいても、本人がその理由を周囲に話せるとは限りません。授業についていけないことが負担になっていても、勉強が苦手だと認めることに抵抗を感じる子どももいます。学校へ行きたくないという言葉の裏側には、本人にも整理しきれていない不安や困りごとが隠れている場合があります。
| 学校が把握した主な状況(令和5年度資料) | 割合 |
|---|---|
| 学校生活に対してやる気が出ない等の相談 | 32.2% |
| 不安・抑うつの相談 | 23.1% |
| 生活リズムの不調に関する相談 | 23.0% |
| 学業の不振や宿題の未提出 | 15.2% |
| いじめ以外の友人関係の問題 | 13.3% |
この表は令和5年度の資料において、学校が把握した状況を示したものです。複数の項目に当てはまる子どももいるため、割合を合計して100%になるものではありません。また、これらの項目がそのまま不登校の原因を証明しているわけでもありません。子ども本人が相談した内容や学校が確認した状況を整理したものであり、背景を理解するための参考情報として見る必要があります。さらに、不登校に対する社会の考え方が変化していることも、統計上の人数に関係していると考えられています。以前は学校に通うことが当然とされ、欠席が続くことを周囲に相談しにくい場合もありました。しかし現在は、学校に通うことだけを唯一の目標とせず、子どもの状況に応じて休養や学びの場を考える必要性が広く知られるようになっています。不登校の増加を子どもたちの変化だけで説明せず、学校や社会の受け止め方の変化も含めて考えることが大切です。
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コロナ禍以降に変化した子どもと学校の関係
新型コロナウイルス感染症の流行は、子どもたちの学校生活に大きな変化をもたらしました。休校や分散登校、行事の中止、部活動の制限など、これまで当たり前だった学校での経験が一時的に失われた時期がありました。友達と直接会う機会が減ったり、学校での集団活動に参加する機会が少なくなったりしたことで、人との関わり方や生活のリズムが変化した子どももいます。学校が再開した後も、以前と同じように集団生活へ戻ることに戸惑いを感じる場合があります。また、家庭で過ごす時間が増えたことによって、学校との距離感や学び方について新しい考えを持つようになった家庭もあります。コロナ禍だけが不登校の原因というわけではありませんが、子どもたちを取り巻く環境が大きく変わった出来事として、その影響を考えることは重要です。
| コロナ禍以降に起きた変化 | 子どもへの影響として考えられること |
|---|---|
| 休校・分散登校 | 学校へ通う生活リズムが変化した |
| 行事や部活動の制限 | 友達や先生と関わる機会が減った |
| 家庭で過ごす時間の増加 | 学校以外での過ごし方や学び方を考える機会が増えた |
| オンライン学習の普及 | 自宅で学ぶ方法が広がった |
コロナ禍を経て、学校に通うことや集団生活に対する価値観が多様化した面もあります。子どもや保護者の中には、学校へ行くことだけにこだわらず、自宅で学習する方法や学校以外の居場所を活用する方法を検討する人もいます。インターネットを通じた学習教材やオンラインでの交流など、以前より選択肢が広がったことも変化の一つです。ただし、オンライン環境が整えばすべての問題が解決するわけではありません。学習を続けるためのサポートや、安心して人と関われる機会が必要になることもあります。学校に戻ることを急ぐのではなく、本人がどのような環境なら安心して過ごせるのかを考えることが大切です。家庭と学校が一緒に状況を確認し、必要に応じて学校外の支援機関とも連携することで、子どもに合った過ごし方や学び方を見つけやすくなります。
不登校の背景にある不安や生活リズムの問題
不登校の背景には、学校での出来事だけでなく、日常生活や心身の状態が関係している場合もあります。例えば、夜になっても眠れない、朝起きることが難しい、食事の時間が不規則になるなど、生活リズムの乱れが学校生活に影響することがあります。睡眠不足や疲れが続くと、授業に集中することや友達と関わることが負担に感じられる場合もあります。また、学校へ行くことを考えると不安が強くなる、登校前に体調の変化が起こるなど、本人が自分でも理由を説明しにくい状態になることもあります。こうした様子が見られたときに、単に生活習慣を整えれば解決すると考えるのは適切ではありません。生活リズムの変化が先にあったのか、学校生活への不安が影響しているのか、心身の不調が関係しているのかなど、複数の可能性を考える必要があります。
| 気になる様子 | 考えられる背景 |
|---|---|
| 朝起きることが難しい | 睡眠や生活リズムの乱れ、疲れなど |
| 登校前に体調を崩す | 学校生活への不安や緊張、心身の不調など |
| 友達や先生の話を避ける | 人間関係や学校での出来事への悩みなど |
| 勉強に取り組めなくなる | 学習面の負担や集中しにくい状態など |
また、子どもが不安や悩みを抱えていても、必ずしも周囲に相談できるとは限りません。家族に心配をかけたくない、先生に話しても理解してもらえないのではないか、友達に知られたくないなど、さまざまな気持ちから自分の中に抱え込んでしまうことがあります。保護者から見ると、急に学校へ行かなくなったように感じられても、本人の中では以前から小さな負担が積み重なっていた可能性もあります。大切なのは、登校できるかどうかだけで子どもの状態を判断しないことです。食事や睡眠、会話の様子、好きなことに取り組めているかなど、日常の変化にも目を向けることが役立ちます。心身の不調が続く場合や、本人が強い不安を訴えている場合には、学校の相談担当者やスクールカウンセラー、医療機関などに相談し、必要な支援を一緒に考えることも選択肢になります。
不登校の子どもが抱える悩みは一人ひとり違う
不登校の子どもを理解するうえで忘れてはいけないのが、全員が同じ理由で学校を休んでいるわけではないということです。友達との関係に悩んでいる子どももいれば、授業や成績への不安を抱えている子どももいます。教室の音や人の多さが苦手な場合、集団で行動することに疲れを感じる場合、先生との関係や学校のルールに違和感を持つ場合など、背景はさまざまです。家庭では普段どおりに見えていても、学校では強い緊張を感じていることがあります。反対に、本人自身が何に困っているのかをまだ言葉にできず、ただ学校へ行くことが難しいと感じている場合もあります。そのため、周囲が理由を急いで聞き出そうとしたり、他の子どもと比較したりすると、本人がさらに話しにくくなることがあります。
| 悩みの種類 | 具体的な例 |
|---|---|
| 人間関係 | 友達との関係、集団での活動、先生との関わり |
| 学習面 | 授業についていけない、宿題や成績への不安 |
| 学校環境 | 教室の雰囲気、音や人の多さ、学校の決まり |
| 心身の状態 | 不安、疲れ、睡眠や体調の変化 |
| 家庭や生活環境 | 生活リズムや家庭内の環境の変化 |
また、不登校の期間や過ごし方にも違いがあります。短い期間休んだ後に登校を再開する子どももいれば、長い期間学校から離れて過ごす子どももいます。学校には行けなくても、自宅で勉強を続けたり、趣味や好きな活動に取り組んだり、オンラインで人と交流したりしている子どももいます。一方で、外出することや人と会うこと自体が負担になり、自宅で過ごす時間が長くなる場合もあります。こうした違いを踏まえずに「不登校の子どもはこういう状態」と一括りにすると、本人に合わない支援につながるおそれがあります。必要なのは、本人の気持ちや体調、生活の状況を確認しながら、どのような支援なら受け入れやすいのかを一緒に考えることです。学校に戻ることだけを急がず、安心できる時間や場所を確保しながら、本人のペースに合わせて次の一歩を考えていく姿勢が求められます。
専門的な相談や支援につながっていない子どもたち
不登校の子どもが増えている現状では、人数だけでなく、必要な支援につながっているかどうかも重要な課題です。文部科学省の令和6年度調査によると、小・中学校の不登校児童生徒のうち、学校内外の機関等で専門的な相談・指導等を受けていない子どもは135,724人でした。全体の約38.3%に当たります。つまり、不登校の子どものおよそ4割は、学校内外の専門的な相談・指導等を受けていない状況です。相談したいと思っていても、どこに連絡すればよいのか分からない家庭や、相談すること自体に抵抗を感じる家庭もあります。また、地域によって利用できる支援機関の数や種類が異なることも考えられます。支援制度が用意されていても、その存在が知られていなければ利用につながりません。学校や自治体が情報を届けるだけでなく、保護者が相談しやすい窓口を整えることも必要です。
| 令和6年度の支援状況 | 人数 | 割合の目安 |
|---|---|---|
| 不登校児童生徒の合計 | 353,970人 | 100% |
| 専門的な相談・指導等を受けた子ども | 218,246人 | 61.7% |
| 専門的な相談・指導等を受けていない子ども | 135,724人 | 38.3% |
この数字は、専門的な相談・指導等を受けたかどうかを示すもので、誰からも支援を受けていないという意味ではありません。学校の担任などが継続的に相談に応じているケースもあります。また、調査では不登校児童生徒のうち、年間90日以上欠席した子どもが191,958人、全体の54.2%に上っています。欠席期間が長くなると、学習の遅れや進路選択への不安、同年代の子どもとの交流機会の減少など、別の悩みが生じることがあります。ただし、欠席日数だけで本人の状態や将来を判断することはできません。自宅で学習を続けている子どももいれば、休養を優先している子どももいます。大切なのは、欠席期間にかかわらず、本人の状況に合った相談や支援を受けられることです。学校だけで対応することが難しい場合には、教育支援センターやスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、福祉機関などと連携することが考えられます。
学校内外で広がる不登校支援の取り組み
不登校の子どもへの支援は、学校に登校できるようにすることだけを目的としたものから、一人ひとりの状況に応じて学びや居場所を確保する方向へと広がっています。文部科学省が進めるCOCOLOプランでは、誰一人取り残されない学びの保障を目指し、校内教育支援センターや教育支援センター、学びの多様化学校などの取り組みが進められています。校内教育支援センターは、教室に入ることが難しい子どもなどが、学校内の別の場所で過ごしたり学習したりできるようにするための環境です。普段の教室とは異なる落ち着いた空間で、本人の状態に合わせて過ごせることが特徴です。学校とのつながりを保ちながら、少しずつ学習や活動に取り組める場合もあります。文部科学省の資料では、校内教育支援センターを設置している学校数が増えていることも報告されています。
| 支援の種類 | 主な場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| 校内教育支援センター | 在籍している学校 | 教室以外の場所で学習や活動ができる |
| 教育支援センター | 自治体などの施設 | 相談、学習、集団活動などの支援を受けられる |
| フリースクール | 民間の施設 | 施設ごとに異なる方針や活動内容で過ごせる |
| オンライン学習 | 自宅など | 自宅から学習やオンライン相談に参加できる |
| 学びの多様化学校 | 学校 | 不登校の児童生徒の実態に配慮した教育課程で学べる |
学校外の支援としては、教育支援センターやフリースクールなどがあります。教育支援センターは、自治体の教育委員会などが設置する施設で、学習や相談、集団活動などを通じて子どもを支援しています。フリースクールは民間団体などが運営する学校外の居場所であり、学習中心の施設、体験活動を重視する施設、少人数で過ごす施設など、内容はさまざまです。また、自宅からオンラインで学習や相談を受ける方法もあります。こうした選択肢は、学校に通うことが難しい子どもにとって、学びや人とのつながりを保つ機会になる場合があります。一方で、施設によって利用条件や費用、支援内容は異なります。どの場所が合うかは子どもによって違うため、本人の希望や負担を確認しながら検討することが大切です。
保護者が知っておきたい相談先と学びの選択肢
子どもが学校へ行けなくなったとき、保護者は「どうすれば学校に戻れるのか」「勉強が遅れてしまわないか」「この先の進路はどうなるのか」など、さまざまな不安を抱えることがあります。しかし、すべてを家庭だけで解決しようとする必要はありません。まずは、在籍している学校の担任や学年主任、教育相談担当者などに、現在の状況を伝えてみる方法があります。学校に直接相談することが難しい場合は、スクールカウンセラーに相談することもできます。また、スクールソーシャルワーカーは、家庭や学校、福祉機関などとの連携を支援する役割を担っています。学校以外では、市区町村の教育相談窓口や教育支援センター、自治体の子ども・家庭相談窓口なども相談先になります。相談先によって対応できる内容が異なるため、困っていることに応じて窓口を選ぶとよいでしょう。
| 相談先 | 相談できる内容 |
|---|---|
| 担任・学校の教育相談担当者 | 学校での様子、欠席中の連絡、学習や今後の対応 |
| スクールカウンセラー | 子どもや保護者の不安、気持ちの整理 |
| スクールソーシャルワーカー | 家庭や学校、福祉機関との連携 |
| 教育支援センター | 学校外での相談、学習、活動の支援 |
| 市区町村の相談窓口 | 地域の支援制度や利用できる施設の案内 |
学習については、在籍校と相談しながら、自宅での学習や学校外の施設での活動を検討することができます。文部科学省は、一定の要件を満たす場合、自宅や学校外の機関で行った学習の成果を学校の成績評価に反映できる仕組みを示しています。また、学校外の施設で相談や指導を受けた場合、一定の条件のもとで出席扱いとなることもあります。ただし、利用できるかどうかは個々の状況や学校の判断などによって異なるため、学習方法や記録の残し方、評価の対象となる条件について在籍校に確認しておくことが大切です。進路についても、通常の学校生活だけでなく、定時制高校や通信制高校などを含めた選択肢があります。早い段階で将来を決める必要はありませんが、相談先や学び方を知っておくことで、保護者も子どもも選択肢を持ちやすくなります。
不登校の増加から考える、これからの学校と社会の課題
不登校の子どもが増えている現状から見えてくるのは、学校に通うことが難しくなった子どもを、どのように支えていくかという社会全体の課題です。これまでの学校教育では、同じ時間に登校し、同じ教室で授業を受けることが基本とされてきました。しかし、子どもの性格や得意なこと、苦手な環境、家庭の事情などは一人ひとり異なります。すべての子どもに同じ方法が合うとは限りません。学校に通うことが難しい場合でも、学びを続けたり、安心して人と関わったりできる環境を用意することが重要になります。校内教育支援センターや教育支援センター、フリースクール、オンライン学習などの選択肢が広がっているのは、その必要性が認識されてきたためです。一方で、地域によって利用できる施設や支援の内容に差があること、専門的な相談につながっていない子どもが多いことなど、解決すべき課題も残されています。
| これからの主な課題 | 必要とされる取り組み |
|---|---|
| 支援情報が届いていない | 保護者が相談先や制度を見つけやすくする |
| 地域によって支援に差がある | 学校外の居場所や相談体制を充実させる |
| 学習や進路への不安 | 本人の状況に応じた学び方や進路を支援する |
| 学校だけでは対応が難しい | 教育・福祉・医療などの関係機関が連携する |
| 子どもに合う居場所が見つからない | 多様な学習環境や安心できる場所を整える |
これからの不登校支援では、学校に戻ることだけを成果と考えるのではなく、子どもが安心して生活し、自分に合った学び方や将来の道を見つけられるように支える視点が欠かせません。文部科学省も、不登校の子どもへの支援は登校するという結果のみを目標とせず、本人が自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目指す必要があると示しています。保護者にとっては、周囲の子どもと比べたり、先のことを急いで決めたりするのではなく、現在の子どもの状態を理解することが大切です。必要に応じて学校や相談機関とつながり、家庭だけで抱え込まないことも重要になります。不登校は、特別な家庭だけに起こる問題ではありません。子どもを取り巻く環境や社会の変化と関係する課題として捉え、一人ひとりに合った支援を考えていくことが、これからの学校や地域に求められています。
参考資料
- 文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について」
- 文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」
- こども家庭庁「不登校対策」
- 国立教育政策研究所「生徒指導上の諸課題に関するデータ」
※本記事の主な統計数値は、文部科学省が公表した令和6年度(2024年度)の調査結果に基づいています。2026年時点で確認できる最新の全国統計として紹介していますが、2026年度の実態を示す数字ではありません。また、理由に関する表は令和5年度の文部科学省資料を参考にしており、令和6年度の人数と混同しないようにしています。







