「このまま引きこもりやニートを続けると悲惨な末路が待ってるって本当?」
「手遅れになるまえに脱出方法が知りたい!」
引きこもり続けた末路は、社会復帰が難しくなったり、うつ病などの精神病になったりと悲惨です。
しかし、引きこもる原因や手遅れになる前の脱出方法を知り、対処すれば明るい未来が待っています。
この記事では、引きこもりはどのような末路を迎えるのかや、原因について解説します。
具体的な脱出する5つの方法も紹介するので、最後までお読みいただき、今後の参考にしてください。
この記事でわかること
こんな人におすすめの記事です
- 引きこもりの状況にある大人やその家族・友人
- 引きこもりの原因や脱出方法が知りたい方
- 引きこもりをサポートする支援団体について知りたい方
ニートと引きこもりの違いとは
まずは「引きこもり」とよく似た言葉「ニート」との違いについて簡単に解説します。
よく似た言葉ですが意味は違うので、それぞれ確認していきましょう。
ニートの特徴
NEET(ニート)とは、イギリスで生まれた言葉で”Not in Education, Employment or Training”の頭文字を取ったものであり、就学・就労・職業訓練のいずれもしていない若者を指す言葉です。
日本では、厚生労働省が以下のようにニートを定義しています。(参考:ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書|厚生労働省)
- 15〜34歳の年齢層
- その月の最後の1週間に仕事をしていない
- 非正規雇用を含め就労していない
- 求職活動をしていない
- 学生ではない
- 家業の手伝いをしていない
- 専業主婦や家事手伝いでもない
月末に1時間でも仕事をしている方や無職でも求職中の方はニートには定義されません。
また、2022年のデータによるとニートの数は57万人となっており、2020年には過去最大を記録しています。(参考:労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の要約、概要、統計表等)
2020年以降は減少傾向が続いていますが、各世代の人口に占める割合は約2.3%と変わっていません。
ニートへの対策や支援はこれからも必要といえるでしょう。
引きこもりの特徴
次に引きこもりの特徴を確認していきましょう。
引きこもりとは仕事や学校に行かず、6カ月以上家庭に引きこもっている状態のことを指します。
- 社会的活動(就学、就労、交友など)に参加していない
- 原則として6ヶ月以上
- 概ね家庭にとどまり続けている状態
- 他者と交わらない形での外出を含む
厚生労働省では上記のように定義されています。(参考:ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン)
引きこもりだからといって家から一切出ないというわけではありません。他者との交流を持たないちょっとした散歩なら外に出られる方もいます。
また、内閣府の調査によると引きこもりは全国で146万人と推計されており、50人に1人が引きこもりです。(参考:2022年度「こども・若者の意識と生活に関する調査」)
ニート同様に引きこもりに関しても対策や支援が必要といえます。
引きこもりになってしまう4つの原因や特徴
ここではどうして仕事や学校に行かず長期間引きこもりになってしまうのか、4つの原因や特徴について解説します。
それぞれの原因や特徴について確認していきましょう。
人間関係でのトラブル
引きこもりの原因の1つに、学校や職場、家庭など様々な場面で起こる人間関係でのトラブルがあります。
例えば、いじめや過度な競争、理不尽に怒られるなどの経験が重なると、人との関わりに不安や恐れを感じるようになり、自信を失い、社会とのつながりを避けるようになってしまうのです。
また、コミュニケーションスキルの不足や、他人の感情を読み取ることが苦手な場合も、人間関係のトラブルにつながりやすくなります。
こうした状況が続くと、他者との関わりが少ない家の中に閉じこもるようになり、社会復帰へのハードルがさらに高くなります。
大きな挫折経験
引きこもりの方のなかには、責任感のある場面での失敗など大きな挫折を経験している方が多いです。
例えば、受験の失敗、就職活動でのつまずき、職場での大きなミスなどがあります。
このような挫折経験によって、自分には能力がないという思い込みや、再び失敗するのではないかという不安が生まれ、新たな挑戦を避け安全な自宅に引きこもるようになってしまうのです。
目標がない
人生の目標や方向性が見出せない方にも引きこもりは多いです。
明確な目標がないと社会の中で自分の居場所や役割が見つからず、生きている意味を感じにくく、自己肯定感も下がり続けます。
このような状態では、家の外に出る理由が見つからず、引きこもることで安心を感じられるのです。
また、目標がないと将来への希望も持ちにくく、現状を変える努力をする気力も失われてしまいます。
親の支援を受けている
親からの過度な支援も引きこもりの原因の1つです。
親からの過度な支援は、引きこもりの子どもを支えているように見えますが、実際には自立を妨げる原因となっています。
経済面での援助だけでなく、食事や家事などの支援までしていると、自力で生きていく必要性や努力して良い生活を得ようとする気持ちが薄れるのです。
また、親が子どもの代わりに他人とのコミュニケーションを行なってしまうと、社会に出て人と接する機会が減り、自分で判断したり、問題を解決したりする能力が育ちにくくなる可能性が高まります。
引きこもりにメリットはあるの?
引きこもりというと悪いイメージばかりですが、引きこもることによるメリットもあります。
時間がたっぷりある引きこもり期間だからできることもあります。一度メリットにも目を向けてみましょう。
時間に縛られない
引きこもりのメリットの1つは「時間に縛られない」ことです。
引きこもりは、朝早く起きる必要がなく、決まった時間に仕事や学校に行く義務もありません。自分のペースで生活リズムを作ることができ、好きな時間に起きて寝られます。
また、趣味やスポーツなどに没頭する時間を自由に確保できるという点も魅力的です。
ストレスが少ない
引きこもることによって社会のストレスから解放されます。
職場や学校での人間関係、競争といったプレッシャーを回避できることに加え、通勤や通学時の混雑なども経験せずに済みます。
また、他人の目を気にせず、自分のペースで生活できることで安心感を得られるでしょう。
自分自身と向き合う時間がとれる
「自分と向き合う時間がとれる」ことも引きこもるメリットです。
自分の内面と向き合う機会が増え、本当に自分のやりたいことや価値観を見つめ直すきっかけになります。
また、自分のペースでじっくりと考える時間を持つことで、人生の方向性や目標を考え直すきっかけにもなります。自分らしさや、仕事の忙しさで忘れていた夢が見つかるかもしれません。
さらに、自分自身と向き合う時間のなかで、過去のトラウマなど様々な感情と向き合い、精神的に成長できる場合もあります。
引きこもり続けた8つの悲惨な末路
引きこもる期間が人生に良い影響を与えることもありますが、長期化すると悲惨な末路となるのは事実です。
- 社会復帰が難しくなる
- 友人がいなくなる
- 親が亡くなると生活できなくなる
- 孤独死のリスクがある
- 生活保護が受けられない可能性がある
- うつ病などの精神病になったり・悪化する
- ホームレスになってしまう
- 最悪自殺してしまうこともある
具体的な8つの悲惨な末路をそれぞれ確認していきましょう。
社会復帰が難しくなる
引きこもりが長期化すると、社会復帰が難しくなります。
引きこもり期間が長引くと社会との関わりが失われ、職場や学校で役に立っていたスキルや知識が時代遅れになってしまう可能性が高いです。
また、コミュニケーションの機会が減ることで、人との関わり方や距離感を忘れてしまう可能性もあります。
さらに、引きこもり期間が長引くと自己肯定感が低下し「自分は何もできない」というネガティヴな感情になりやすく、社会復帰がより一層難しくなるのです。
友人がいなくなる
引きこもりを続けていると、友人との関係が疎遠になり、友人がいなくなる可能性があります。
引きこもることで社会との接点が減り、友人と会う機会が減るためです。
また、友人との共通の話題が減ったり、価値観が変わってしまうことで、以前のように楽しく会話できなくなるため、友人と会うのを避けるようになります。
親が亡くなると生活できなくなる
経済的自立ができていない状態で親が亡くなってしまうと、生活ができなくなる可能性があります。
引きこもり期間が長いと再び働き始めるのは簡単ではありません。安定した生活を手に入れるまでに時間がかかります。
このため、親の年金や貯金に頼っていた場合、収入が途絶え生活が困窮するリスクが高いです。
また、親に身の回りの世話を全て任せていた場合、日常生活を送るのですら困難な可能性があります。
孤独死のリスクがある
引きこもりを続けていると、孤独死のリスクが高まります。
社会との関わりがほとんどないため、数日間家から出ていないや、連絡がないなどの異変が起きても気づいてくれる人がおらず、孤独な死を迎える可能性が高いです。
また、引きこもりは不規則な生活や栄養バランスの偏り、運動不足など、健康面での問題が発生しやすく、自宅で急に亡くなってしまうケースも少なくありません。
生活保護が受けられない可能性がある
引きこもりの場合、生活が苦しくなっても生活保護を受けられない可能性があります。
生活保護は、働けない状態にある人が最低限の生活を送るための制度ですが、働ける可能性があると判断された場合は、受給が認められません。
健康な状態で引きこもっていると「働ける状態にある」とみなされ、生活保護の申請が却下される可能性が高いです。また、親や兄弟など、援助してくれる人がいる場合は、まずそちらに頼るよう説得されることもあります。
うつ病などの精神病になったり・悪化する
引きこもりの状態が長期間続くと、うつ病などの精神疾患を発症したり、既に持っている症状が悪化したりする可能性が高まります。
社会との関わりが減り、人間関係が希薄になることで孤独感や不安感が増し、それが精神的な負担となり、うつ病などの精神疾患を引き起こすのです。
また、不規則な生活や運動不足も、精神状態を悪化させる原因となります。
ホームレスになってしまう
引きこもりを続けていると、ホームレスになってしまう可能性があります。
仕事もせず親の援助に頼り切っていた場合、親が亡くなったり、経済状況が悪化したりすることで、住む場所を失ってしまうことがあります。
また、生活保護の申請が却下されたり、利用できる支援制度を見つけられなかったりすることも、ホームレスになる原因の1つです。
最悪自殺してしまうこともある
引きこもりの状態が長く続くと、精神的に追い詰められてしまい最悪自殺してしまうこともあります。
令和4年度の厚生労働省の調査によると「無職者」の自殺者数は11,775人でした。(参考:「令和4年中における自殺の状況」厚生労働省)
「無職者」の割合は自殺者数全体の半数以上を占めています。
無職と引きこもりは同じではありません。しかし、将来の金銭的不安や社会から孤立してしまうことに不安を感じているの点は似ています。
社会から長期間孤立し、孤独感や絶望感が高まると、生きている意味を見出せなくなり、毎年多くの方が自ら命を絶っています。
自殺を考えているときは、一人で抱え込まずに専門の相談窓口に連絡しましょう。
- こころの健康相談統一ダイヤル
電話番号:0570-064-556
受付時間:9時~16時、18時30分~22時30分(22時まで受付)(土・日・祝日・年末年始を除く)
- よりそいホットライン
電話番号:0120-279-338
受付時間:24時間対応・年中無休
専門家があなたの家族に寄り添います。
「部屋から出てこない」「会話が成り立たない」そんな日々に疲れていませんか?
まだ諦めるには早すぎます。
私たち『らいさぽセンター』は多くの引きこもりの若者たちとそのご家族に寄り添ってきました。
まずは、引きこもり支援の専門家にあなたの話を聞かせてください。
引きこもりから脱出する5つの方法
引きこもりからの脱出は難しいですが、不可能ではありません。ここでは引きこもりから脱出する5つの方法を紹介します。
自分にできることから少しづつ始めることが大切です。それぞれ確認していきましょう。
脱出方法1.生活習慣を見直す
まずは、引きこもり生活で崩れてしまった生活習慣から見直しましょう。
健康的な精神状態を作るためには「睡眠」「食事」「運動」は必要不可欠です。
- 毎日同じ時間に起床・睡眠
- 健康的な3食の食事
- 15分程度の軽い運動
規則正しい生活リズムは気持ちを穏やかにさせ、社会復帰への足がかりにもなります。
できるだけ外に出て日光を浴びるようにしましょう。
脱出方法2.小さな成功体験を積む
引きこもりからいきなり正社員として働き出すのはハードルが高いです。まずは、小さな成功体験から積んでいきましょう。
- 規則正しい生活リズムを作る
- 身だしなみを整える
- 家族以外の人と短い会話をする
- 公共交通機関を利用して外出する
- 簡単なバイトから始める
自分にできることから少しづつ始め、成功体験を積むことで自己肯定感が上がります。
いきなり高い目標を立てるのではなく、小さな目標を立ててみましょう。
脱出方法3.親と仲直りする
引きこもりからの脱出に、親からの支援は不可欠といえます。
親は最も身近な支援者です。関係が良ければ様々なサポートを受けられます。
引きこもり生活の長期化で親と不仲になっているケースは多いですが、仲直りして素直に助けを求めましょう。
社会復帰に前向きなことを伝えれば協力してくれるはずです。一人で抱え込まず、親に相談して助けてもらいましょう。
脱出方法4.職業訓練校に通う
職業訓練校とは、国が行う転職や就職に役立つスキルが身につけられる就職支援制度です。
基本的に入学金や授業料は無料のため、引きこもりで現在収入がない方でも安心して利用できます。
また、一定の条件はありますが、職業訓練受講給付金として月額10万円ほど受け取れる可能性もあります。(参考:ハロートレーニング)
さらに、職業訓練校では履歴書の書き方や面接対策など、就職活動に必要なサポートが受けられることに加え、実習や見学を通じて実際の職場を体験する機会を得ることも可能です。
脱出方法5.支援団体を頼る
職業訓練校は少しハードルが高いと感じられる方には「地域若者サポートステーション(サポステ)」などの支援団体を利用するのもおすすめです。
サポステは、働くことに悩みを抱える15歳から49歳までの若者を支援する厚生労働省委託の公的機関で、キャリアカウンセリングや就労に向けたスキルアップの支援を受けられます。
また、引きこもり、ニート、不登校児のための就労・学習・自立支援を行う全寮制施設「らいさぽセンター」は初回相談が無料。専門スタッフが一人一人の状況に合わせて丁寧にサポートします。
引きこもりの末路に関するQ&A
ここでは引きこもりの末路に関するよくある質問を紹介します。
引きこもりの末路に関する疑問はここで解決しておきましょう。
引きこもりの30代は手遅れですか?
引きこもりの30代は手遅れではありません。
30代はまだ人生の折り返し地点であり、これからの人生を大きく変えるチャンスはたくさんあり、30代から社会復帰を果たし、充実した日々を送っている人はたくさんいます。
以下の記事で30代引きこもりからの社会復帰について解説しているので、ぜひご覧ください。
引きこもりの40代は手遅れですか?
40代の引きこもりは手遅れではありません。40代から社会復帰し、充実した日々を送っている人はたくさんいます。
年齢的に正社員での就職は30代と比べると難易度が上がりますが、パート、アルバイト、フリーランスなど、働き方は多様化しているため、自分に合った働き方で社会復帰は可能です。
以下の記事で40代引きこもりからの社会復帰について解説しているので、ぜひご覧ください。
引きこもりニートの女性は末路はどうなりますか?
引きこもりニートの女性が将来どのような末路を迎えるかは個人によって大きく異なるため、一概に「こうなる」と断言することはできません。
しかし、一般的には以下のような末路が考えらえます。
- 経済的不自由な生活
- 孤独死
- 精神疾患になる
- 社会とのつながりがなくなる
- 結婚や出産の機会を失う
引きこもりが長期化すると悲惨な末路になる可能性が高いのは男性と変わりません。
とはいえ、引きこもりの人に対する支援制度は充実してきています。専門家によるカウンセリングや、就職支援、生活支援など、様々なサポートを受けられるので積極的に活用していきましょう。
以下の記事で引きこもりのための支援施設について解説しているので、ぜひご覧ください。
まとめ:引きこもりの末路は悲惨!早めの対策が必須
ここまで読んだみなさんなら、引きこもりから脱出できるでしょう。具体的な脱出方法を5つ紹介したので、できることから実践してみてくださいね。
また、自分一人で抱え込まず、サポートを受けながら少しづつ引きこもり生活から抜け出す方法もあります。
あせる気持ちはあると思いますが、一歩ずつ解決していくことが大切です。
引きこもりでお悩みの方は「らいさぽ」までお気軽にご相談ください。